私は、お気に入りの服はいくつかあれど、「普通ならもう捨てるでしょ」というくらいくたびれてしまったけれど、お気に入り過ぎてなかなか手放せずにいた服が一着あります。
それはもう20年近く前に、親に買ってもらった麻のシャツ。
サイズがぴったりという訳ではなく、むしろ肩幅は少し大きく、袖は長い。
それでも、羽織る分には全く問題もなく、
袖に関しては夏場の日焼け防止にも少し役に立っていました。
ですが、その頃から、麻の洋服に興味を持ち、気に入っていましたが…
当時はまだ未成年で学生。麻の洋服を見ても、その値段で買ってもらうのも気が引けて…。
(大人になって、色々買物すると、それ以上の金額の服もいっぱい買いましたけどね。)
それでも、「好きなら買っておいでよ」と買ってもらった、唯一の麻の洋服です。
それ以降、働きだし自分の収入を得るようになり、また麻の服があったら買おうかなと思っても、麻の服に出会うことはなく。
(そもそも、販売されている服のサイズが根本的に合わない事から、ショッピングから遠ざかってたというのが大きいけれども。)
その麻のシャツを愛用して10年経つか経たないか頃、さすがに、衿や袖口の生地がボロボロに…。
普通だったら、処分してきた服の状態だったのですが、なかなか捨てられず、着ないまま7~8年経ち。
いい加減お別れしなきゃなーと思いつつも踏ん切りがつかず…。
そんな中、シルクへの熱が麻へと移った頃、
「捨てられないなら、直せばいい!」
と思い立った。(あれ、覚えのある展開(笑))
ちょうど、麻への熱のおかげで手元には既に購入していた麻の布地。
衿とカフスだけを新しい生地で作り直し、出来たのはツートンカラーの麻のシャツ。
少しだけど、袖も短くしました。
お直しに使った生地は、麻生地でも ヘンプ(大麻)100%
実は、シャツを買ってもらった当時はもちろん、つい最近まで、「麻=大麻」と思っていた私。
でも麻について調べた時に、”麻は植物の茎や葉から採れる繊維の総称”でもあることを知った。
戦前であれば、麻=大麻の認識でよかったみたいですね。(あれ、わたし戦前のひとだったかしら←)
そしてもう一つ分かったことが。
基本的に、販売されている衣類の素材表記には『麻』としか表示されていません。
製造メーカーによっては、『リネン』と表記しているものもあるかもしれませんが。
(先日購入したリネンのバスタオルには『麻(リネン)』とありました。)
調べてみるとわかりますが、家庭用品品質表示法という法律では、麻と表記できるのは『亜麻』と『苧麻(ちょま)』の2種類のみで、『大麻』の場合は『指定外繊維』と表示しなければならないとなっているようです。
(亜麻はリネン、苧麻はラミーと表記される植物ですね)
というわけで!
今回お直ししたシャツのタグには、『麻』としか表示されていません。
という事は…長年、大麻(ヘンプ)だと思っていたシャツは、亜麻(リネン)か苧麻(ラミー)という事になります。
リネンの方が一般的ですし、流通量も多いですから、リネンの方だろうなとは思ってますが。
ヘンプの服はもちろん、ラミーの服も作ってみたいですね!
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